一粒涙

2003年6月22日
遠くにうつるあなたの影に
ひどく恋患い

まぶたの裏の残像に
ひどく恋患い

影をだきしめて
だきしめられて
切なさを膨らませて
一粒涙


硝子の向こう

2003年6月13日
遠いね

こんなに傍にいるのに
笑顔も声も

超えられない壁があるから
どうしても踏み出せない

何かに力を借りて
この壁を越えてしまっても
傷つくのが怖くて
動けずに立ちすくんでいる

遠いよ

あなたの笑顔も声も

近づけば近づくほどあなたがかすんでゆく

balance

2003年3月25日

日常をこわせるほどの
強い気持ちだとは言いきれなくて

湧きあがる切なさを
ぎこちない笑顔で誤魔化して歩く

薄い硝子を素足で行くような
危うい均衡の上に在ることを確信しながら

一歩 踏み出すだけで

全てが変わってしまうことを怖れている
臆病な私たち

滑稽な私たち

深い宇宙(ソラ)

2003年3月22日
この世界にはなんて
言葉で言い表せない気持ちが溢れているんだろう

この僕の小さな胸の中でさえ
うまく言い表せないことがたくさんあるのに
君の気持ちなんてもっとわからない

根底に流れてる気持ちは一緒なんだろう
その表現ひとつで
全てが変わってしまう

君にだけは 誤解されたくないんだ
だから僕は今日もひとつずつ言葉を紡ぐ

sleepless

2003年1月22日
やわらかな繭に抱かれて眠りたい
全てを拒絶して
全てから解き放たれて
眠ってしまえたらどんなに楽だろう

しがらみだとか 鎖だとか
そんなものから全部解放されてしまって
眠ってしまえたら


「嘘でしょう」

2003年1月20日
喪失は突然やってくる

小さなものであったり 
大きなものであったりの差はあるけれど

人は
本当に言葉を失うんだね

そして微笑って

一言 


零れ落ちる

たびだちのうた

2003年1月16日

それぞれが進んでいく道はたった一つだ
誰も知ることのない
自分だけの道

でも

それぞれの道を
共に並んで歩くことのできた
この時間と偶然に感謝しよう

この道の行き先は離れてゆくけれど
あなたに出会えた
この奇跡は永遠に私の心の中にある

旅立ってゆくあなたに
笑って手を振ろう
そして
私もすぐに前を向いて歩き出す

時々道を交差させて
笑いあってすごした日々を思い出そう
そして明日の話をしよう

あなたが私の未来にも
確かに存在するようにと 願いをこめて

sayonara

2003年1月10日
毎日が当たり前に過ぎていたから
時間がたっているなんてことも忘れていて

今日君からさよならと言われたとき
その時間の流れに驚いたんだ

ずっと続くものだと思っていた日常も
実はずっと変化し続けていて
大きな変化があった途端に
いつでも僕はうろたえてしまう

さよなら
そしてまた会おう
僕らはずっと一緒だった

すごす場所は変わってしまっても
気持ちの距離まで離れることのないように
僕はずっと君を好きでいるよ

blue wind

2003年1月6日
二人の間を風が通り抜けた

今この時間 この空間に
僕らはたった二人だけ

君を全てわかっているつもりだった
君も僕をわかってくれていると思っていた

いつのまにかすれ違ってしまった二人には
埋めがたいこの距離があるだけ

僕らの間を風が通り抜けていく

二度と近づくことのない二つの影を慰めるように

幻影

2003年1月4日

気づくと背中は遠く
触れていてもどこか曖昧で
気持ちをどんなに確かめても
信じることができなかった

霞がかったかのような
二人の距離を誰がどうできると言うの

言葉は遠い
笑顔は思い出せない
それでも心から好きだった

苦しい恋をしていました

秋恋

2002年12月19日

月の表面を木の葉がすべってゆく

あなたへの言葉が また一つからまわり

光を雲が隠すころ

僕の気持ちがほら また一つからまわり

こんなことを言いたかったわけじゃないんだ
もっと違う言葉を言いたかったのに

月が全てを隠すころ

君は静かに消えていく 僕の言葉は届かない

流れゆく時

2002年12月18日
たった一つだけ残った麦藁帽子を
昨日へと見送った

もうあの夏には戻れない
もう過去は振り返らない

砂浜に残った君の足跡も
波がさらって消えてゆき

指の隙間から零れ落ちていく砂さえも
風にさらわれ海へと還る

あの夏には戻れないけれど
君の笑顔はいつまでも僕の中にあるよ

君の事は忘れない
今は心が痛むけど
いつかは笑って君とまた会える気がするんだ


手の中の星

2002年12月17日
指先をのばして
星空に弧を描く

どこまでも届くといいのに
この手が この指が

ずっとずっと突き抜けて
私の思いは空をもこえてゆく

chain

2002年12月16日
どんなに泣いても
どんなに叫んでも

あなたには届かないの
それはわかってる

どんなに想っても
どんなに苦しんでも

もうあなたには届かない

それでも私はあなたのことを考えて
いつまでもあなたを思う
あなたのことを思い続ける

まるでほどけない鎖のように

存在

2002年12月12日
優しいキスをください
それだけで私は生まれ変われるから

優しく抱きしめてください
あなたのそばにいられるだけで
私は楽に息ができるの

いやなこともくるしいことも
何もかも飛び越えられる

全て
あなたがくれた奇跡

月に仰ぐ

2002年12月8日
あなたの頬にふれたとき
その瞬間は永遠のようで
でもそれは錯覚でしかなくて

いつのまにか時の流れにからめとられて
流されていく私たちがいる

そのぬくもりが永遠ではないように
私たちが今一緒にいられるのも
永遠ではないのかもしれない

でも

この刹那に感じた思いを
せめてその瞬間だけは
ずっと続くものだと信じていたい

こんな気持ちはわがままなのだろう
それでも私はあなたとずっと一緒にいたい

どんなにそれが幻であろうとも
今この瞬間に私はそう誓う

moon drop

2002年12月7日
あなたがずっと笑っていられますように

囁き続けるあなたへの伝言

月に隠れてその影が見えなくなっても
あなたに届くまでずっと祈り続ける


空へ

2002年11月28日
この思いが昇華されて
あの空に届く頃

君のとなりには誰かがいて
僕は違う人を見つめていて

今はまだそんなこと考えられないのだけど

気持ちが変わっていくことは
決して自分勝手なことではなくて
変わっていく環境の中で暮らしていく限り
それはごく自然なこと

忘れていくこともすべて自然で
そして自分が生きていくために必要なこと

だから悲しいことではないんだ
君のその瞳を忘れることも
苦しくてたまらない

この気持ちが消えていくことも

キオク

2002年11月25日
あなたが残した心の欠片は
一つずつ
遺された者たちの中に
今も輝きを失うことなく
存在し続けている

旅立つ日

2002年11月18日
こんな瞬間が来るって
ずっとわかっていたのだけど
私は耳を塞いで聞こえないふりをした

本当はずっとわかっていたの
あなたが何処かに行ってしまうこと

それでも現実を受け止めたくなくて
私は耳を塞いで聞こえないふりをした

笑って手を振ってあげられるほど
私は大人ではないし
泣いてすがることができるほど
子供にはなれなくて

ただ黙ってあなたの背を見ていた
去り行くあなたの背を

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